MNGライセンス

MNGプロジェクトで提供する著作物はフリー(自由)使用です。フリーといっても,著作権を放棄しているのではありません。 著作権をきちんと主張して,具体的に以下の自由(フリーダム)を利用者に保障しています。 MNGのライセンスはプログラムのライブラリに適用されるGNUプロジェクトLGPLに似ています。

  1. 使用,視聴,鑑賞の自由
  2. 複製,頒布の自由
    ただし,コピーレフトを条件とします。
  3. 改変の自由
  4. 改変した作品の複製,頒布の自由
    ただし,コピーレフトを条件とします。
    音楽作品の場合,コンテンツの改変として考えられるのは, リミックス,アレンジ,サンプリング,エフェクト加工,波形処理などですが, この改変物には,コピーレフトを適用し,同じ条件で再配布することが求められます。
  5. 組込みの自由
  6. 組込んだ作品の複製,頒布の自由
    コピーレフトは条件としません。
    音楽作品を組込んだ著作物としては,映画やCGなど,映像作品が考えられますが, 著作物として,おもな著作者はその映像の著作者であると考えられるため, 組込み物の著作者が,自由にライセンスを設定できます。
  7. 他ライセンスを持つ著作物との合作の自由
    例えば,歌作品で詞と曲が別人による著作で片方がMNGライセンスでない場合,ライセンスは両著作者の協議で自由に設定できます。
    ただし,著作権の消滅した著作物とMNGライセンスを持つ著作物との合作の場合は,MNGライセンスを適用するものとします。
  8. いずれの場合もオリジナル著作者名の表示を義務付けます。
  9. 公序良俗に反する目的で使用することを禁じます。
  10. 著作物の使用において生じたいかなる損失や損害に対して一切責任を負いません。

営利目的利用や価格の設定は,利用者が自由に行なえます。 とはいえ,コピーレフトが条件とされている場合は, 利用者のコンテンツの使用,複製,改変,頒布,組込みなど上記の自由を保障しなければなりません。 MNGでいう「フリー」は「無料」ではなく,「自由」を意味しているのであって,価格は問題ではありません。

コピーレフト

コピーレフト( Copyleft )はGNUプロジェクトにおいてRichard Stallmanが提唱した概念で, 著作物の自由を保障するための手法です。 コピーレフトが主張されるとは,その著作物を再頒布する人は変更の有無を問わず, どの使用者にも複製や改変する自由を与えなければならず,さらに制限を追加することも許さないということです。

これと対照的なのは,パブリックドメインですが,これは,厳密に著作権が放棄されていることを意味する法律用語です。 著作物をパブリックドメインにすると,別の人がその著作物を改変して独占的な製品として配布することが可能になり,著作物の自由が制限されてしまいます。

一方,コピーレフトでは著作物をパブリックドメインに置いて著作権を放棄するのではなく, 著作物の独占を防ぐために著作権を主張しています。

コピーレフトが主張された著作物の頒布条件とは, 「当該著作物およびそれから派生したいかなる著作物に対して, 使用,変更,そして再頒布の権利を与える,ただしこの配布条件を変更しない場合に限る」です。