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特別講演:歌声合成技術VOCALOIDと新しい音楽

カテゴリ : 
イベント
執筆 : 
kuha 2012-06-13 10:19
ボーカロイドの生みの親であるヤマハの剣持秀紀 氏がインタラクティブメディア学科で講演を行ってくださいます。
ボーカロイドにまつわる興味深い話が聞けるはずです。ボカロ・ファンは必見(聴)です。

講演タイトル:「歌声合成技術VOCALOIDと新しい音楽」

概略:最近、歌声合成技術が注目を集めている。歌声合成システムを
使って作られた楽曲を好んで聴く人々も増えている。
本講演では歌声合成技術の歴史を紹介した後、歌声合成技術VOCALOID
の技術詳細について説明し、そこから生まれてきている新しい音楽の
流れについて考察する。

日時 6月13日水曜11:00-12:30(90 分)
授業名:「総合メディア概論」
講演場所:東京工芸大学厚木キャンパス 2号館1階 大講義室(211教室)

レビュー

話し声の合成と歌声合成は、それぞれ違うが、別の難しさがあり、いずれも難しいとのこと。楽器などの音はかなりコンピュータで再現できるが、人の声が最後の砦だそうだ。

「制作ツールが変わると、作られる音楽が変わる」ということの例として、ベートーヴェンのピアノソナタの音域を一覧して、ピアノの鍵盤数の増加と関係している点と、ミレニアムにちなんでレコード4社の提携企画として出された1970年から1990年までのヒット曲が収められたCD集「青春歌年鑑」の曲の推移が挙げられた。79年と80年の間に変化があり、YMOに代表されるテクノが音楽に影響を与えたとのこと。

ボーカロイドの出現で、音楽制作と視聴のあり方が大きく変わり、今は過渡期なのだという。

それにしても、歌手さんから歌声をサンプリングしてからライブラリーに仕上げるまでの調整が3ヶ月もかかるとは驚き。UTAUなどのフリーの歌声合成ソフトだと、ライブラリーもユーザが作成可能だが、ボーカロイドは品質維持のため、ライブラリー作成ツールは、公開しない方針だそうだ。

ところで、録音すべき音と音のつながりは、日本語だと500通りだが、英語は2500通りになるとのこと。そういうわけで、サンプリングベースの歌声合成は日本語が有利ということかもしれない。

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