blog - 201006のエントリ

グラスホッパー山岡晃氏の特別講演

カテゴリ : 
イベント
執筆 : 
kuha 2010-06-30 14:56
今日の特論は、山岡晃氏の講演。彼は作曲家であり、またゲームプロデューサでもあり、現在、グラスホッパー・マニファクチュアに所属している。ちなみに山岡氏と一緒に来てくれた小森雄介くんは当ゼミの4期卒業生で、同じグラスホッパーに所属しており、山岡氏のもとでサウンドクリエータとして活躍している。

さて、山岡氏の講演のタイトルは、"As long as the audio is fun, the game will be too."というもので、「オーディオが面白ければ、ゲームも面白い」ということで、ゲームに限らず、コンテンツにおける音の重要な役割に関する話だ。

彼の好きな言葉は、"God is in the details of the arts.(芸術の神はディテールに宿る)"だそうで、近代建築の三大巨匠の一人ミース・ファン・デル・ローエの名言だ。講演の各所でディテールのこだわりの大切さが強調されていた。

人間の五感に関する考察もあり、視覚が、色・形・構成・位置など客観的論的な判断が中心となるのに対して、聴覚は、音の大きさ、方向、音質など瞬時名判断が中心となるので、感情のコントロールに向いているとのこと。

また、映像と音のタイミングに関して、

映像より音を早めに出すと、緊張感、不安感
映像より音を遅めに出すと、安堵、納得

といった感情が増すので、コンテンツつくりで応用されるとのこと。
また、3D視点などで、ユーザ視点を動かすとき、人間は右回りの動きに不安を感じるそうだ。そういえば、野球も陸上競技のトラックも左回りだな。

人間に一番聞こえてる周波数は4000Hzで、EQでこの帯域をブースとすると、そのパートが聞こえやすくなるそうだ。

音の出ている時間と音の出ていない時間を、同じ長さの時間にすると、人間に耳には等しく聞こえない。無音部分に脳が音を勝手に補完してしまうため。無音部分が、有音部分の3倍でちょうど、等しい時間感覚に聞こえる。

音とは直接関係ないが、人は「ものを食べながらだと、説得されやすい」とか「重いものは重要性を与えるので、書類に重いクリップをつけて渡すと採用されやすい」など面白いトピックが扱われた。

また、山岡氏は先週まで、ロサンゼルスで開催されていたE3に参加しておられたとのことで、E3に関する話も扱われた。E3とは"Electronic Entertainment Expo(エレクトリック・エンターテインメント・エキスポ)"の略で、電気を使った娯楽産業見本市で、ゲームなどを含めたインタラクティブなガジェットなどのフェアーのこと。
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