blog - 201705のエントリ

バッハの24の平均律のうちのプレリュード1番C Majorは、とても有名な曲です。鍵盤楽器の分散和音のみからなる楽曲で、微妙なドミナントモーションの変化が心地よいです。

さて、この曲は左手のベース音と右手の分散3和音だけで構成されており、メロディがないのですが、これにメロディをつけたのが、フランスの作曲家グノーです。これはラテン語の歌詞がある声楽曲で、グノーのアヴェマリアとして知られています。バッハの原曲が1720年ごろに発表され、グノーがメロディ付き版を発表したのが1859年なので、139年ものちのことです。声楽曲としてはもちろん、バイオリンやチェロとピアノのアンサンブルとしてもよく演奏されます。

さて、グノーがメロディをつけた曲は、原曲のバッハの平均律に1小節付け加えられており、違いがあります。

具体的にいいますと、22小節目のF#dimと23小節目のG#dimの間に、GをベースとするCmM7の和音からなる小節が挿入されています。これは、1783年にシュヴェンケ(Christian Friedrich Gottlieb Schwencke 1767 - 1822)が挿入したもので、バッハの原曲にはありません。

20小節目のC7から、ディミニッシュ系の不安定な和音とベース上昇をしながら、盛り上がり、G7 Cと落ち着くところですが、
原曲は

C7 FM7 F#dim G#dim G7 C

となっているところを、F#dimG#dimの間にGをベースとするCmM7というsus4(C)とaug(Eb)を混ぜたような不安定な和音を挿入して、

C7 FM7 F#dim CmM7/G G#dim G7 C

となっています。これは、FからG#へのベース上昇をF F# G G#と半音ずつのクリシェにすることによって、盛り上げ方がパワーアップしている感じです。
Diminish, Sus4, Augumentといった不安定な和音を使って、緊張感が高まる部分ですね。

ちなみに、挿入されたCmM7/Gの和音の構成音は

右手 B C Eb
左手 G Eb

です。
G B Ebを見るとAugumentのようですが、Cが加わってSus4の響きの緊張感が増しています。構成音だけ見るとコードネームはCmM7(C Eb G B)になるのですが、響きの意味が分かりにくくなってしまいます。

Cはルートではなく、Sus4のような緊張感をます装飾音的な働きなので、CmM7/GGaug(sus4)として、

C7 FM7 F#dim Gaug(sus4) G#dkim G7 C

みたいな書き方もできると思います。

ピアノ譜で演奏する時には、どちらのバージョンの楽譜か気を付ける必要がありますね。
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