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ふかさくえみ氏の特別講義

カテゴリ : 
イベント
執筆 : 
kuha 2015-06-08 15:46
マンガ家の深作絵美さんが、厚木キャンパスに特別講義に来てくれます。
深作さんは、本ゼミの1期生でもあります。

在学中は、エッセンシャルオイルを使用したアロマアートや、Flashを使用したデジタル漫画などの作品制作をしていました。アロマアートはインクジェットプリンターにエッセンシャルオイルを仕込み、香りを印刷するプリンタで面白いアプリケーションを作っていました。また、デジタルマンガでは、複数の登場人物の視点からストーリを楽しめるインタラクティブはマンガを制作し、少年ジャンプのコンテストで佳作を受賞しました。



卒業後、フリーランスとして活動しています。深作さんは、マンガだけでなく、サウンド制作もできるのですが、右の画像は、紙巻きオルゴールです。漫画の描かれている紙に穴が開いていて、ぐるぐる手回しするとオルゴールになり、綺麗なメロディーが奏でられます。この紙巻きオルゴールで深作さんんは、絵はもちろん、音楽も自分で作曲しています。作画、作曲とも自分でこなすソングライター漫画家ともいえる多彩な才能の持ち主です。

YouTubeの動画はこちら。
紙巻きオルゴール漫画 ふかさくえみ 「蒼海ドロップス」
https://www.youtube.com/watch?v=f7LCp84GoCI

最近では、5月に深作さんの新コミック、

今日のノルマさん 1 (バンブーコミックス)

が発売になりました。さわやかな少女たちが繰り広げるキラキラ物語です。工芸大生協の書籍部にも置いてあります。このコミックの制作に関する話も聞くことができると思います。



ぜひ、お楽しみに。

以下、講義の情報です。

日時 2015/6/30(火) 11:00-12:30 (2限)
場所 東京工芸大学 厚木キャンパス3号館312教室
授業名 インタラクティブメディア概論A
対象学生 インタラクティブメディア学科1年生

【講演タイトル】
マンガとインタラクション

【プロフィール】
深作 絵美(ふかさく えみ) マンガ家
 東京工芸大学芸術学部メディアアート表現学科1期生 2005年卒
 2005年週刊少年ジャンプ第3回デジタルマンガ賞佳作受賞を機に商業デビュー
 他、エンターブレイン、宝島ワンダーネット、芳文社、新書館、竹書房などでマンガ作品を執筆。
 2006年Flashマンガ「マルラボライフ」メディア芸術祭マンガ部門審査委員会推薦作品選出
 2013年紙巻きオルゴール漫画「蒼海ドロップス」メディア芸術祭マンガ部門審査委員会推薦作品選出
 現在は「るっこ村長のぴこぷり村日記」と「今日のノルマさん」を連載中。

【講演概要】
現在までに制作してきたマンガ作品(Flash、携帯、雑誌、紙巻きオルゴール)の紹介。
インタラクティブアートとしてのマンガについて考えつつ、
1期生の大学卒業後10年間の活動記録としても何かしら伝わるものがあればと思います。
久原研究室のサウンド作品が中野キャンパスにて展示されます。

日時 2015年5月20日(水)~ 2015年5月27日(水)
場所 東京工芸大学中野キャンパス 1号館インフォメーションスペース

概要
コンピュータによって制作されたサウンドとグラフィックスをインフォメーションスペースの壁面に投影します。
アコースティックからオーバードライブを経てエレクトロニカに至るサウンドの世界をご視聴ください。

制作
相原勢也, 佐藤剛, 古木滉太, 吉村元喜
東京工芸大学芸術学部インタラクティブメディア学科 久原研究室

曲目紹介
タイトル Neverland
制作 相原勢也
概要 ネバーランドに大人が存在しない本当の理由をイメージし、アグレッシブなギタープレイで表現したミュージックビデオです。

タイトル GO J MIX
制作 佐藤剛
概要 オリジナル楽曲であるUNREAL HEROS, SIGNAL, star cruisingの三作品を繋げたミックス音源です。Drum stepからhouseへ、さらには trapまでと音楽のジャンルが移り変わっていく様子を楽しんでもらう作品です。

タイトル space city
制作 古木滉太
概要 Pad系シンセサイザーを使って、宇宙の静けさと激しさの対比を表現しました。

タイトル Last Scene
制作 久原泰雄
概要 グランドピアノとガットギターとコーラスのアコースティックなハーモニーを車窓とともにご鑑賞ください。

タイトル 観覧車
制作 久原泰雄
概要 観覧車の1周は短いようで長い時間です。何気ない一日一日を大切にしたいとの思いをOvationの響きとともに表現しました。

ほか。




Max/MSP の fiddle~ がMax6 で fzero~ に

カテゴリ : 
コンピュータ » Max/MSP
執筆 : 
kuha 2015-05-08 18:46
Max/MSPで基本周波数、ピッチ、アタック、ピークなどを検出するのに、fiddle~ というエクスターナル・オブジェクトを使用していましたが、Max6 では、標準で、 fzero~ というオブジェクトが用意されています。

とても、便利。
Max/MSP/Jitterで、jit.windowなどのウィンドウを最大化するときに、メニューを消すには、Max5までは、max hidemenubar;などとすればよかったのですが、これが、Max6から仕様が変わりました。

jit.windowのアトリビュートとして、anyname @fsmenubar 0と記述します。

例えば、

jit.window stage anyname @fsmenubar 0

とします。
Windows 7でWindows updateをしようとすると


「現在サービスが実行されていないためWindows Updateで更新プログラムを確認できません」と表示され、Windows Update が起動しません


などというメッセージがでて更新できないことがある。

以下のバッチファイルを「管理者として実行」して、再起動すると解決することが多い。
net stop wuauserv
cd %systemroot%
ren SoftwareDistribution SoftwareDistributionold
net start wuauserv
net stop bits
net start bits
net stop cryptsvc
cd %systemroot%\system32
ren catroot2 catroot2old
net start cryptsvc
マックを起動した時に、自動でアプリケーションソフトや自作プログラムを起動させる方法としてポピュラーなのが、

「システム環境設定」の「ユーザとグループ」の「ログイン項目」

で、ここユーザごとに登録したパプリケーションは、ログイン時に自動的に開かれます。

しかし、Mac OSX Yosemiteを含めて、Mavericks以降、プログラムが自動起動されているのに、Finderのメニューが表示されたままになってしまいます。画面上で空クリックをすると、このFinderのメニューを消すことができるのですが、毎回、そんなことをやっていたのでは、自動起動している意味がありません。

この現象の原因は、Mac OSX Mavericks以降、追加されたApp Napという機能にあります。このApp Napは、消費電力を節約するための機能で、複数のアプリケーションが走っている時に、バックグラウンドで動いているプログラムの処理速度を下げます。

この機能は、ノートPCなどでは、バッテリーの持ちを長くすることができるので、重宝しますが、デモ展示用のパソコンでは、プログラムの動作が不安定になる恐れがありますし、上述のように、自動起動したプログラムはバックグランウドを認識され、プログラム実行中にもかかわらず、Finderのメニューが出てしまします。

これを回避するには、プログラムごとに個別に、App Napをオフにすればよいです。具体的には、

1. 目的のプログラムの「情報を見る
いわゆる、Get Infoのこと。右クリックOption+クリックコマンド-Iなどでできます。

2.「一般情報」から「App Napを切にする」にチェックを入れる。

とすれば、解決します。
Max/MSPのプログラムの実行中にシステムを自動終了するようスケジュールを組んでいたのですが、

アプリケーション "Max" によりシステム終了がキャンセルされました。

などというメッセージが表示され、自動でシステム終了してくれません。
この現象は、Mac OSX 10.9 の Mavericks で生じますが、10.10 の Yosemite にバージョンアップすると改善されます。

ということで、プログラム実行中に、スケジュール機能で自動的にシステム終了するときは、Mac OSX をYosemite にバージョンアップしましょう。
2015/3/28(土)13:15-15:15に中野キャンパスで、サウンド演習の体験授業が実施されました。
講師は、本学科で非常勤講師としてサウンド演習Iを担当しておられるぺぺろんP先生です。また、ゲストとして、ヤマハ株式会社VOCALOIDプロジェクトの山口氏にも来ていただきました。

今回、中野キャンパスのPC演習室に新しくVOCALOID4 Editor + 歌声ライブラリーVY1V4が導入されましたので、早速、体験授業で使ってみました。

ボカロ4の新機能の目玉はグロウルでしょう。ぺぺろんP先生がVY1V4で作った「天城越え」を聞かせてもらいましたが、こぶしの聞かせ具合が、まるで生身に演歌歌手のようでした。山口さんいわく、ぺぺろんP先生のように細かくパラメータをエディットすると、いくらでも人間に近づくので、ヤマハのボカロ開発者でもできない技(ワザ)だそうです。

ヤマハのVOCALOID4公式サイトで、ぺぺろんP先生の公式デモ曲が聞けます。
http://www.vocaloid.com/vocaloid4/lineup/vy1v4.html

さて、授業では、ボーカロイドの画面の解説、エディターの使い方、音符と菓子の入力練習という基本事項から始まり、メロディー制作入門へと進みました。
受講生は初心者対象ということでしたが、PCの操作はみなさん手慣れたもので、サクサク入力方法をマスターしていました。

さて、後半のメロディー制作は、作曲理論とその実践が中心で、和声の基礎からしっかりとメロディの作り方を演習してもらいました。
コード進行からメロディーを作る手法を紹介していましたが、和音(コード)の構成音である和声音を使用したメロディーから入り、非和声音の使い方まで進みました。具体的には、刺繍音、経過音、掛留音、先取音、倚音の5つの方法が紹介されました。

練習課題は、10小節の典型的なコード進行にメロディーを乗せていくというものでした。受講生のみなさん、ヘッドフォンを使用して、黙々と自作曲の制作をしていました。自分の作った曲をボカロに歌わせるのは、実に心地よいものであることを経験してもらえたかと思います。

ヤマハの山口さんいわく、メロディー制作を支援するサービスであるボカロネットが8月よりサービスを開始し、歌詞から自動でメロディーが生成される機能があるのですが、これはには、作曲の敷居を下げて、多くの人にボカロ曲制作を体験してもらいたいというねらいがあるとのことでした。メロディー生成機能はさらなる開発を期待するとしても、ボカロネットは自作曲をクラウドにアーカイブするクラウドストレージとしても便利に使えます。VOCALOID4 Editorからシームレスにアクセスできます。
* ボカロネット https://net.vocaloid.com/

2時間の演習時間は、長いようで短く、あっと言う間に時間になってしまい、かなり密度の濃い充実したものになっていました。

受講者の方へ;
作品は以下から参照できます。
http://blossom.media.t-kougei.ac.jp/springsound/

ユーザ名、パスワードは授業時に伝えたものを使用してください。
2時間という限られた時間だったので、もっと作り込みたいことと思います。ぜひ制作を続けてください。

NIME 2015締め切り近づく

カテゴリ : 
イベント
執筆 : 
kuha 2015-01-06 12:03
NIME 2015のPaper, Poster, Demoセッションの締め切りは、今月末です。

https://nime2015.lsu.edu/

Draft submission (mandatory): January 23, 2015
Final submission: January 30, 2015
Review notification: March 20, 2015
Camera-ready paper deadline: April 17, 2015

The International Conference on New Interfaces for Musical Expression
Louisiana State University in Baton Rouge, Louisiana
May 31-June 3, 2015.
2014/12/15(月)11:00から厚木キャンパスのMMスタジオにて、
ヴァイオリニストの早稲田桜子先生の特別講義が行われました。
演奏活動のお忙しいところ、厚木まで足を運んでくださり感謝です。
アーティストとしての演奏活動以外に、音大で週1コマほど個人レッスンの指導をなさっているのですが、メディアアート系の大学は初めてということで、とても楽しみにしておられたとのことでした。

まずは、有名なバイオリン曲エルガーの「愛の挨拶」の生演奏から。
誰もが知っている、とても有名な曲ですが、さすがに、プロのバイオリニストの生演奏の響きは違います。

また、学生が作曲した課題作品を試演してもらいました。
自分の作った曲がプロのバイオリニストに演奏してもらった学生はご満悦の表情でした。

つぎに、バイオリンの奏法解説。
バイオリンは4弦で下から、開放でG, D, A, Eの順です。(ギターの3,4,5,6弦と同じ。上下が逆なのが面白い)
低音域は、人間の声の音域と似ていますが、高音域は人間の声の遥か上にいきます。

面白かったのが、開放弦の共鳴の話。
実際に弾いている弦が鳴っているだけでなく、触っていない開放弦が、現在演奏中の弦の音に共鳴して、響きが増幅するということでした。演奏している弦のピッチがずれていると、開放弦の共鳴がなくなるので、響く演奏か否かは、ここにかかっているということです。
実際に、開放弦が、共鳴して響いている弾き方と、ピッチをわずかにずらして、響いていない弾き方の例を実演されましたが、その違いは歴然としていました。聞かせるバイオリンの秘密は、開放弦の共鳴にありということですね。
これは、サンプリング音源主体のデジタル音楽では体感できないことです。
最近、スピーカからでる音楽に飽き飽きしているのですが、これも大きな要因の一つなのだなと思いました。

重音奏法の話も興味深いです。
ちなみに重音とは「重(おも)い音」ではなく、「音を重(かさ)ねる」ことで、要するに、和音みたいなものです。
バイオリンで2重音が鳴らせることは知ってましたが、3重音、4重音も可能とのことでした。
これは、弓を素早く3つ4つの弦にすべらせることで実現できます。
ギターのストロークも正確には、同時に6本の弦を鳴らすことは不可能で、少しの時間差があるのですが、それと同じことです。

重音を聞いて思ったのが、純正律の響きはすごく綺麗で、バイオリンの音色で奏でる純正の和音は、ハッとするような耳に溶け込む響きです。
普段、平均律の音楽を聞き慣れているだけに、とても新鮮でした。
これはアコースティック楽器で、ライブでないと味わえないでしょう。

また、バイオリンにとって、楽譜上のスラーは特別な意味があって、ボウイングの折り返しの仕方に影響するのそうです。スラーって普段、あんまり意識してませんでしたが、意外な発見でした。

弓の素材は、馬の尻尾です。(くじらのひげではありません)
松ヤニを塗って滑りを調整するのですが、張り替えたての弓は、松ヤニが馴染んでいなく、硬い音がするので、コンサート直前に弓を張り替えた場合は、松ヤニが馴染むまで、何度も演奏するそうです。



ボディは表の板が松、側面と裏面は楓だそうです。
そして、フレット部は、黒檀です。安いバイオリンだと黒く塗装しているだけなので、やがて剥げてくるそうです。
中に魂柱(こんちゅう)という棒が1本はいっており、表板と裏板をつなぎ、楽器全体に音が響かせる役割があります。
楽器の鳴りが悪いと、楽器屋さんで、魂柱を調整してもらうそうです。

演奏体験コーナーで、学生に実際に演奏してもらいました。
意外と上手な学生もいてびっくり。

さて、再び、バイオリン曲の生演奏ですが、圧巻は、バッハの「シャコンヌ」。(正式には、無伴奏ヴァイオリンのためのパルティータ第2番より「シャコンヌ」)

この曲は、約15分の無伴奏のバイオリン独奏曲で、バイオリン音楽の集大成、最高傑作のひとつです。
単旋律楽器であるバイオリンを、無伴奏でハーモニックに演奏するため、重音が非常に多く、メロディーを弾きながら、2重音はもちろんのこと、三重音、四重音も頻繁に出てくる、エネルギッシュで濃い曲です。

早稲田さんいわく、「朝から、シャコンヌ!」。

この曲は晩餐会など、夕べにドラマチックに、アグレッシブに弾くのが本来なのですが、今回は特別企画ということで、朝からシャコンヌです。

「朝シャコ」という言葉、なかなかイケてると思います。
(「朝からシャンパン?!」、「朝シャン!」みたいな)

とは言うものの、この曲を今回の演奏曲として選んだのは、早稲田さんご自身ですから。

早稲田さんは、この曲を演奏し終わると、自分の細胞が全部入れ替わるかのような気がするそうです。
私自身、シャコンヌを生で聞くのは初めてなのですが、
こんな至近距離で迫力ある演奏を聞けて、無伴奏のバイオリンで、重和音がすべて純正律で、内蔵や骨髄までブルブル響いて共鳴した感じがしました。細胞が入れ替わるという比喩がよく分かりました。

最後の曲は、モンティの「チャールダッシュ」
この曲は即興もあり、ノリのいいリズミカルな速弾きの曲です。
教室内を移動しながのダイナミックな演奏に聞き入ってしまいました。


演奏が終わると、ちょうど、授業終了の鐘の音がなりました。
演奏中に鐘が鳴ったら、マズイなと思っていたのですが、何というジャストタイミング!。

授業終了後も、学生に囲まれて、いろいろと無理難題に答えてくださる早稲田さんでした。

例 YouTubeのアニソンの動画を見せて、「この曲のバイオリン弾いてください!」とか。その場の耳コピで、バシッと弾いてみせるところが、さすがプロ中のプロだと思いました。

とても素晴らしい講義と演奏だったので、今度、中野キャンパスにも来ていただきたいです。
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